ゴム成形(圧縮・トランスファー・射出)

ゴム成形品は、加硫前のゴム材料(コンパウンド)を加熱した金型の中で形にし、加硫(架橋)させて作ります。代表的な成形方法は圧縮成形・トランスファー成形・射出成形の3つで、ゴムを金型に入れる方法の違いが、金型費・単価・精度に影響します。
ゴム成形方法の比較
| 圧縮成形 | トランスファー成形 | 射出成形 | |
|---|---|---|---|
| 方法 | 計量した材料を開いた金型に置き、型を閉じて加硫 | ポットの材料を閉じた金型へ押し込む | スクリューで閉じた金型へ射出 |
| 金型費 | 低い | 中程度 | 高い |
| 向く数量 | 試作〜中量 | 中量 | 大量 |
| 強み | 大型・厚肉品、型費を抑えられる | インサート品、圧縮より安定 | サイクルが短く、品質がそろう |
| 注意点 | バリが出やすく、サイクルが長い | ポット・ランナーの材料ロス | 金型費・段取り費が高い |
シリコン部品を大量に作る場合は、液状シリコン(LSR)成形が適していることがあります。
主なゴム成形品
- パッキン、ガスケット、Oリング、グロメット
- ベローズ、ブーツ、ダイヤフラム
- 防振ゴム、ゴム足、緩衝材
- キーパッド、ボタン
- 金属・樹脂と一体の成形品 → インサート成形

図面・仕様で指定したい項目
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 材質 | EPDM、NBR、シリコン(VMQ)、フッ素ゴム(FKM)、CRなど。未定の場合は使用条件 |
| 硬度 | ショアA(JIS K 6253のタイプA)と許容差。±5が一般的(ゴム硬度) |
| 公差 | ISO 3302-1 の等級(M1〜M4)、または個別の公差 |
| バリ | バリを許容する位置と最大厚さ |
| 色 | 黒が標準。色付けの可否は材質による |
| 適合 | 食品衛生法、RoHS、REACH、UL などの要求 |
| 試験 | 硬度、圧縮永久ひずみ、老化試験、浸せき試験など承認に必要な試験 |
よくある質問
ゴム成形品は何個から依頼できますか?
工法と金型によります。圧縮成形は金型費を抑えられるため少量向き、射出成形は数量が多いほど有利です。数量をお知らせいただければ、工法を含めてご提案します。
図面がなく、現品しかありません。対応できますか?
現品は参考になりますが、重要寸法、材質の要求、使用条件の情報が必要です。現品を測定してもゴムの配合まではわからないため、材質は別途ご指定または取り決めが必要です。